世界的にインフレ率が上昇するなか、いますべき備えとは
こんにちは、ファイナンシャルアドバイザーの藤本です。タイ・マレーシア・日本にお住まいの方に向けて、日本でも海外でも出来る貯蓄・資産運用を紹介しています。
(画像出典:世界の経済のネタ帳)
(画像出典:世界の経済のネタ帳)
現地通貨と自国通貨との為替レートの変動リスクが発生します。
インフレとは、物価の上昇によってお金の価値が下がる現象のことを指します。
(引用:Xe)
現在世界的にインフレが続いており、タイのインフレ率も高い水準にあります。
インフレが続くと、物価が上昇し、消費者物価指数(CPI)が上昇するため、生活費が高くなります。また、インフレによって通貨価値が下落することで、資産の価値も減少するリスクがあるのです。
インフレ率が上昇しているなか、海外在住中にどのように備えればいいのかを紹介します。
インフレとは?
まずはじめに、インフレとは何か、インフレにはどのようなものがあるのかを解説します。
インフレとは?
「インフレとは物価が継続的に上昇する現象のこと」で、通貨の価値が下落することを指します。つまり、同じ金額で購入できる商品やサービスが減少し、同じ物を買うためにより多くのお金が必要になるということです。
インフレが起こる原因には、需要と供給のバランスが崩れたり、資金供給量が増えたりすることが考えられます。
インフレが続くと、価格の上昇によって買い控えが生じ、企業の売上が減少し、景気の低迷を招く場合もあります。
インフレの種類
インフレの種類には以下のようなものがあります。
・食料品インフレ: 食料品や農作物などの価格が上昇すること。 ・住宅インフレ: 不動産価格が上昇すること。 ・学費インフレ: 大学の授業料などが上昇すること。 ・賃金インフレ: 労働者の賃金が上昇すること。 |
タイのインフレ率とタイ移住時に注意すること
実際にタイはどのくらいインフレしているのでしょうか。
ここではタイのインフレ率の推移と、タイ在住者が気をつけることをみてみましょう。
タイのインフレ率
2023年4月現在のタイのインフレ率は約6%程度です。
(画像出典:世界の経済のネタ帳)
この数値は、2022年12月時点のタイ政府の発表によるものであり、物価の上昇や需要の増加、資源価格の上昇などが原因とされています。
(画像出典:世界の経済のネタ帳)
ただし、経済状況や政策の変化などによってインフレ率は変動するため、最新の情報を把握することが重要です。
タイへ移住する時は為替や通貨のインフレに注意!
◆為替の変動に注意現地通貨と自国通貨との為替レートの変動リスクが発生します。
例えば、移住先の通貨が自国通貨に比べて強い場合、移住前に自国通貨で貯蓄していたお金が移住先の通貨で換算した場合に減少してしまう可能性があります。
逆に、移住先の通貨が自国の通貨に比べて弱い場合、自国通貨で貯蓄していたお金が移住先の通貨で換算した場合に増加する可能性があるのです。
例えば、日本円が強い時に現地通貨を買い、円高になったら再び日本円に戻すという投機的な取引をすることで、利益を得ることができますが、為替変動によって損失を被る可能性もあります。
為替レートの変動を考慮し、適切なタイミングで通貨を交換する必要があるでしょう。
◆インフレすると購買力の低下につながる
インフレとは、物価の上昇によってお金の価値が下がる現象のことを指します。
海外移住時には、物価が高くなって生活費が増えたり、また、移住前の資産や貯蓄が価値を失ってしまったりする可能性があるのです。
下記のチャートのように、タイと日本の為替レートは常に変動しています。
(引用:Xe)
例えば、2018年4月の時点では、1タイバーツあたり約3.4円でしたが、2023年4月現在では、1タイバーツあたり約3.9円まで上昇していることがわかるでしょう。
このように、為替レートは常に変動しているため、移住前には現地通貨と自国通貨の為替レートの変動を把握しておくことが重要です。
インフレや通貨リスクに備える方法は?
現在、世界的なインフレ上昇に伴い、インフレや通貨リスクへの対策の必要性が高まっています。
インフレや通貨リスクに備える方法をみてみましょう。
SBIなどの証券口座
証券口座を開設し、インフレに強い投資商品に投資することが一つの方法です。長期的な投資や資産形成に適した投資先を選択することで、インフレに対するリスクヘッジができます。
たとえば、株式投資や商品先物、REIT(不動産投資信託)などは、インフレの際には相対的に価値が上昇するとされています。
SBI証券や楽天証券などのオンライン証券会社を利用すれば、手数料が低いため、小額から始めることができます。
海外銀行の定期預金
自国の通貨価値が下落する可能性がある場合、安定的な外貨建ての預金口座を開設しましょう。自国の通貨に比べて安定した通貨である米ドルやユーロなどに預金することで、通貨リスクを回避できます。
海外銀行の定期預金は、インフレや通貨リスクに備える方法として、比較的リスクが少なく、安定した運用が期待できます。
ただし、為替リスクには注意が必要であり、利回りに見合ったリスク管理が必要です。
日本帰国後も、運用し続けられるオフショア証券口座など
海外に資産を分散させることで、単一通貨にリスクを集中させることを回避することができます。海外の証券口座を開設し、インフレに強い株式や投資信託に投資することも、リスク分散の手段として有効です。
海外の証券口座は、日本での居住や勤務がなくても開設できるため、将来的な海外生活や海外投資を考える場合には、オフショア口座の活用も検討してみると良いでしょう。
いずれの方法を選ぶにせよ、自身の投資目的やリスク許容度に合わせて、適切な投資方法を選択することが重要です。
まとめ
モノの価値が上昇するなか、何か対策していなければいざと言う時に資金が足りず困るかもしれません。
この記事で紹介したように、外貨で預金したり、オフショア証券口座を利用したりして、将来に備えていきましょう。
この記事を読んで、「貯蓄に興味がある」「詳しく話を聞いてみたい」という人も多いのではないでしょうか。まずは、お金のプロであるファイナンシャルアドバイザーに相談しましょう。お気軽に問い合わせフォームからご連絡ください!
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藤本弘之(Hiroyuki Fujimoto) マレーシア在住の独立型ファイナンシャルアドバイザー。 関西学院大学卒業後HRサービスを提供する企業へ入社し、企業の「人」に関しての将来設計を主として担当。現在はQuestor Capital Ltd.に所属しながら、主にマレーシア・タイ・日本に居住されている方を中心に金融機関の紹介だけでなく、契約から契約後の運用、ファンドの組み替え、入出金まで資産形成・資産運用に関わるすべてをサポート。現在4歳になる男の子のパパ。趣味はサウナとキャンプ。 |